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PAT COP の概要
ISPE日本本部のPATに対する取り組み
PATが日本に本格的に紹介されてからかなりの年月が経過し、これまでにいろいろな団体あるいは個人からPATに関する技術が発表されてきました。
ISPE日本本部でも早くからPATに関する研究会組織を立ち上げ、2005年の年次大会を皮切りに何度かその成果を発表してきています。
その最初の発表は、NIRは本当に使いものになるだろうかとの疑問からスタートした、今で言えばかなり初歩的な共同研究の結果発表でした。以来、実務的な研究を続けながら、一方でPATを使ったCTD申請に関して論議を行い、最終的には申請ドキュメントとしてまとめ上げ、その一部を2007年の年次大会で発表しました。
その後、国際本部の発刊するガイダンスの翻訳活動等を経て、2010年代半ばから、あらためて実験を伴う実践的なPATの検討活動を再開しています。
PATへの期待
PATに関しては、レギュレーションの観点ではFDAが2003年8月にPATのドラフトガイダンスを、また2004年9月にファイナルガイダンスを発行しています。このファイナルガイダンスはFDAのPharmaceutical CGMP for the 21st Century - A Risk-Based Approach/Final Reportの一環として発行されたものです。これと並行してICHにおいて品質に関するガイドラインが検討され、Q8:Pharmaceutical Development、Q9:Quality Risk Management、Q10:Quality Management System、Q11:Development and Manufacture of Drug SubstancesのいわゆるQカルテットとしてまとめられました。これらのICHのガイドラインのEnhanced ApproachではPATが重要な役割を担います。
さらに最近クローズアップされている連続生産では製品の品質特性をリアルタイムにモニタリングし、制御に生かすことが求められており、まさにPATが必須のアイテムになってきています。
今後の活動
これまでも実験を伴う具体的な検討を行ってきましたが、今後もこれらの活動を継続し、PATツールの活用方法について再度検討しなおすことにしています。また過去のPATツールはNIRが中心でしたが、NIRに加え、テラヘルツ等のPATツールの利用を検討いたします。
現在検討中のテーマ:
- コーティング被膜の厚み(NIR、ラマン、テラヘルツ)と密度(テラヘルツのみ)の測定による溶出特性の予測
- NIRと透過型ラマンによる含量測定の再現性の確立
PAT COPでは実践的なPATの利用方法の検討を行い、PATへの理解を深めていきたいと考えています。これらの趣旨に賛同いただける方はぜひPAT COPに加わって、一緒に活動していただきたく、お待ちしております。
ご参加いただける方はISPE日本本部事務局宛にご連絡ください。