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コミッショニング&クオリフィケーションCOPの概要

設立の背景とこれまでの活動概要

ISPEでは、Baseline Pharmaceutical Engineering Guidesの一つとして2001年に”Commissioning and Qualification(略称C&Q)”を発刊しました。この発刊以前はC&Qの定義や方法に混乱が生じており、また厳しいスケジュールとコストの要求があったということから、このベースラインガイドが登場しました。
ISPE日本本部では、2004年7月にC&QCOPを発足させ、まずはこの翻訳と解釈、そしてC&Qの実施状況のアンケートおよび文献調査を始め、2006年4月には日本語版を発刊することができました。また、関連活動として、2005年にC&Qのアンケート調査の実施、2006年10月に国際本部よりRobert Chewさんを講師に迎えての「C&Q実践セミナー」も開催いたしました。
2009年には、Good Practice Guide ”C&Q of Water&Steam” の翻訳が完了し、日本語版を出版致しました。
2011年6月には、科学およびリスクに基づくC&Qとして、ISPE Guide ”Science and Risk-Based Approach for the Delivery of Facilities, Systems, and Equipment(略称FSE)”が発刊され、同年10月には、Good Practice Guide ”Applied Risk Management in Commissioning and Qualification(略称ARM)”発刊され、翻訳作業を完了しました。また、関連活動として、2012年11月に国際本部よりBob Adamsonさんを講師に迎えての「科学およびリスクに基づくC&Q実践セミナー」を開催いたしました。

現在および今後の活動内容

Commissioning & Qualification(略称C&Q) COPは、2001年にBaseline Guide Volume 5 として Commissioning & Qualification (First Edition)” が ISPE から発刊されたのを契機に、2004年7月に発足致しました。それ以降、C&Q COPでは関連する翻訳本の発刊およびセミナーやワークショップの開催等を通して国内におけるC&Q活動の普及に努めてきました。

以下にC&Q COPのこれまでの活動内容の一部をご紹介致します。
2006年:Baseline Guide Volume 5 ”C&Q First Edition”翻訳本の発刊
2006年:ISPE国際本部のRobert Chew氏を講師に迎えてのC&Q実践セミナーを開催
2009年:Good Practice Guide “C&Q of Water and Steam(First Edition)” 翻訳本の発刊
2012年:ISPE国際本部のBob Adamson氏を講師に迎えての科学とリスクに基づくC&Q実践セミナーを開催
2014年:ISPE Guide “Science and Risk-Based Approach for the Delivery of Facilities, Systems, and Equipment” (FSE) 翻訳本の発刊
2014年:Good Practice Guide “Applied Risk Management in C&Q” (ARM)翻訳本の発刊
2015年:ISPE年次大会Workshop “プロジェクトにおけるエンジニアリングとリスクベースC&Q”をEM COPと合同で開催
2015年:リスクベースC&Q実践セミナーを東京で2日間に渡り開催
2016年:リスクベースC&Q実践セミナーを大阪で2日間に渡り開催
2017年:ISPE年次大会Workshop “リスクベースアプローチとユーザー要求仕様(URS)”をEM COPと合同で開催
2018年:ISPE年次大会Workshop“クオリフィケーションに引用するためのコミッショニングとは”をEMCOPと合同で開催
2019年:Good Practice Guide “Controlled Temperature Chamber Mapping and Monitoring”に基づくウォークイン冷蔵室の温度マッピング事例をISPE Website会員向け情報ページに掲載
2021年:Baseline Guide Volume 5 ”C&Q Second Edition”翻訳本の発刊
2021年:ISPE年次大会Workshop “Baseline Guide Vol. 5 C&Q Second Edition”を開催
2021年:C&Q Webinarの開催(技術サロンおよびパネルディスカッションを含む)

2019年から2021年初頭にかけて我々C&Q COPは、Baseline Guide Volume 5 ”C&Q Second Editionの日本語版の発刊に注力してきました。本ガイドはC&Q First Edition, FSE, およびARMのC&Qに関する3種類のガイドを統一した業界のベストプラクティスであり、規制当局からの最新のガイダンスを満足しながらも効率的で費用対効果の高い科学とリスクに基づくアプローチが提唱されています。中でもICH Q9:「品質リスクマネージメント」をC&Q プロセスに適用したシステムリスクアセスメントでは、ICH Q10:「医薬品品質システム」に従って管理されるCQA/CPP (Critical Quality Attribute /Critical Process Parameter) に結び付いてシステムのリスクを許容可能なレベルまで低減するために必要とされる重要な設計によるコントロール: CA/CDE (Critical aspect/Critical Designを特定し、QA/CPPと CA/CDE とのリンクあるいはトレーサビリティを確立する ことが可能となります 。

日本語版発刊後、C&Q COPではISPE年次大会のワークショップやWebinarの開催を通じて本ガイドの解説や、COP内での議論を反映したより実践的に活用頂くための事例やフォーマットも併せて紹介し、C&Qに関する最新情報の提供に努めてきました。今後もこれらの普及活動を継続し、さらにはCOP内でより掘り下げた議論を行うことで理解を深め、C&Qプロセスの品質向上に向けて活動していく予定です。

またC&Q COPでは上記の様な対外的な活動以外に、 実業務で発生する問題点やトラブルに対する意見交換関と関連する知識/情報の共有や、製薬メーカー、ゼネコン、エンジニアリング会社、設備機器メーカー等、立場や考え方の違いによるC&Q活動の課題に関するCOP内でのディスカッションや意見交換等も積極的に実施しております。入会希望の方、あるいは活動にご興味のある方はISPE事務局までお気軽にお問い合わせください。

参加企業リスト

(2022年10月現在)

製薬メーカー
中外製薬工業(株)
協和キリン(株)
キャタレント滋賀(株)
マルホ(株)
MSD(株)
シオノギファーマ(株)
アストラゼネカ(株)
第一三共(株)
エンジ会社・ゼネコン
三菱ケミカルエンジニアリング(株)
日揮(株)
鹿島建設(株)
テックプロジェクトサービス(株)
清水建設(株)
設備機器メーカー
(株)京都製作所
(株)ミューチュアル
野村マイクロ・サイエンス(株)
エンドレスハウザージャパン(株)
三興コントロール(株)
アズビル(株)
シーメンス(株)
コンサルティング会社
Inter-Pharma Express Inc.
Star Enterprise
(株)ファーマプランニング

C&Q COPではメンバーを募集しています。
いつからでも参加可能ですので、参加希望者はISPE日本本部にご連絡ください。

C&Q COP会合予定

原則、毎月第4金曜日と第4土曜日 いずれも13時~
場所はISPE日本本部